フォクトレンダーの本格的な二眼レフ。いかにもフォクトレンダーという重厚なデザインでルックスはビルタスやプロミネントと相通じるものがある。ルックスは悪く言えば癖のある(泥臭い)およそスマートさに欠けるカメラである。
大きな特徴の一つは少し変わったパララックス自動補正機構である。ピント合わせは撮影レンズ側のレバーで行うが、レンズを繰り出していくとファンダーレンズが下向きにお辞儀をし始める。これだけではピントグラスとの角度のマッチングが取れないので、ピントグラスもこれに連動して前下がりになるという前代未聞の補正機能をやってくれている。
もっと面白いのはシャッターのリムに刻まれた速度数値を上から覗いて詠み取れるように小さな三角プリズムを付けている。プリズムを通すと当然文字は逆さまに見える。このためコンパーシャッターのスピード数値をわざわざ逆文字で(裏返しに)彫刻しているのである。
さらに変わっているのがフィルム送りだ。ローライフレックスが縦にフィルムを送るのに対し、このスパーブは横向きに送っている。ボディの横に奇妙な膨らみがあるのはそのせいである。ローライの真似をしたくない気持ちはわかるが、このためボディは左右に8mmくらい膨らんでしまった。 スパーブの1933年当時の広告
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