ボックスカメラ
 アンスコ ボックスカメラ(made in USA)。

 120フィルムが使えるボックスカメラは意外に少ない。これが620フィルム用となるとガレージセールなどでもごろごろしている。
 レンズは単玉で絞りはF11くらいに固定されている。シャッターはインスタント1/25秒だけ、バルブすらもない最もシンプルな中判6x9cmカメラである。反射式ファインダーがボディ上面と側面にあり、縦横位置の撮影ができる。フィルム送りは赤窓式。6x9cmの8枚撮り。

 USのアンティークショップで5ドル払った、一本のフィルム代にも満たない価格。手提げ用のバンドがなくなったのかお粗末な裏皮のハンドメイドが付いていた。ボディは硬質厚紙に人造皮張り、カメラの中身も材質は厚紙だがフィルムの接触面、ローラー、スプール軸などは薄い金属板でできている。錆びる部分が少なく内部はことのほかきれいだった。重さは360グラム。作例は帰路のワイキキで120フィルムを調達して撮影したもの。巻き取り側のリールがなくなっていたので泣く泣く120フィルムを一本無駄にしたことを思い出す。かなり古いプリントからスキャンしたので色が少し褪(あ)せている。

 露出のコントロールに難があるが、ネガフィルムでまじめに撮るとよく写るカメラだ。




A Sample Photo by BOX CAMERA "Waikiki"
 この写りををみて目を見張った。この頃出張に持参していたカメラはペンタックス・スーパーA、最新鋭のカメラだった。同じようなカットを比べてみるとこのカットの方がよく写っている。カメラの性能よりフィルムサイズの差だ。試しにこのアンスコを新宿に持っていってもう一度撮ってみた。やはりよく写る、特に色がきれいだ。
 6x9cmサイズに興味が涌き、このサイズのカメラを探してみても適当なカメラが見当たらない。中古では蛇腹カメラがごろごろしている。以後、私の蛇腹カメラの行脚遍歴が始まることになる。

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